僕と彼女が出会った日
僕はそこに立っていた
君を驚かせようと企んで
僕の右ポケットには彼女に渡す銀の指輪が入っている
彼女と僕が結ばれたのは高校3年の冬。
あのころ僕らは別々の夢を追って、別々の進路へと進んだ。
僕は地元の大学へ、彼女は夢を追って東京へと上京し、離れ離れになった
でも、心は離れなかった。
あれから5年の時が流れた
僕は君の近くにいる
君の笑顔を思い浮かべて
何度も出し入れした銀の指輪を、今度は左ポケットに忍ばせて
クリスマスは二人で過ごせたらいいね。
君は何度も言ってたっけ
僕は君にウソをついた
仕事でクリスマスには逢えないんだって
今日、この時のために
彼女の仕事が終わるころ、彼女が一人で暮らしてるマンションへと向かった
まだ灯りはついていない
暫らくすると廊下から彼女の声がした
僕は慌てて立ち上がり、廊下の曲がり角から彼女の顔が見えるのを待った
・・・?
なぜかその声は楽しげで、男の声が混ざっていた
不安が僕の胸を叩く
そんなことがあるはず無いと自分に言い聞かせ、
銀の指輪が冷えないように優しく握り締めた
響くヒールの音に共鳴する僕の心臓の音
曲がり角に人影が差し込んだ
彼女だ、彼女が居た
彼女の隣には
へーです、こんばんわ(´-ω-`*)
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